月宮殿げっきゅうでん)” の例文
わがこの薬は、かしこくも月宮殿げっきゅうでん嫦娥じょうがみずから伝授したまひし霊法なれば、縦令たとい怎麼いかなる難症なりとも、とみにいゆることしんの如し。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「漢土渡来の月宮殿げっきゅうでん大和名やまとな柴垣しばがきじゃと申されました」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その功によりて月宮殿げっきゅうでんより、霊杵れいきょ霊臼れいきゅうとを賜はり、そをもてよろずの薬をきて、今はゆたかに世を送れるが。この翁がもとにゆかば、大概おおかた獣類けもの疾病やまいは、癒えずといふことなしとかや。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)