物語に伝えられた最明寺時頼さいみょうじときよりや講談に読まれる水戸黄門みとこうもんは、おそらく自分では一種の調律師のようなつもりで遍歴したものであったかもしれない。
備忘録 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
雪の日、佐野の渡しに行き暮れた最明寺時頼さいみょうじときより寒飢かんきをもてなすに、寵愛の梅の木をって、炉にくべる薪とした鎌倉武士の情操と、劉安の話とを。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その旅僧が最明寺時頼さいみょうじときよりだったという話になっているが、女が茶碗のへりを少し打ち欠いて、ここは私が口をつけたところですから、他のところから飲んで下さいと言ったので
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
また、北条泰時やすときの善政時代や、最明寺時頼さいみょうじときよりの名君ぶりなどが、あたまのずいをなしていて
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中興のひと北条泰時やすときの善政、最明寺時頼さいみょうじときよりの堅持、また、元寇げんこうの国難にあたった相模太郎さがみたろう時宗などの名主めいしゅも出て、とまれ、北条家七代の現執権高時の今にいたるまで、南北の六波羅探題以下、評定衆ひょうじょうしゅう
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)