日露戦争にちろせんそう)” の例文
旧字:日露戰爭
「うむ、力はすべて腹から出るものだ、西洋人の力は小手先からでる、東洋人の力は腹からでる、日露戦争にちろせんそうに勝つゆえんだ」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ついに海蔵かいぞうさんは、かえってませんでした。いさましく日露戦争にちろせんそうはなったのです。しかし、海蔵かいぞうさんのしのこした仕事しごとは、いまでもきています。
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
日露戦争にちろせんそうに勝って、「日本強し」の声こそしていたが、そのころはまだ、日本人はあまり尊敬そんけいされていなかった。
柔道と拳闘の転がり試合 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
かえり見ると、安心して浮標うきを見詰めている。おおかた日露戦争にちろせんそうが済むまで見詰める気だろう。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それからしばらくの間、サンフランシスコのアメリカ人たちは、日本人を見ると、みんな柔道じゅうどうの名人のように思い、日露戦争にちろせんそうは、柔道で勝ったのだろうと、まじめに聞く者さえあったという。
柔道と拳闘の転がり試合 (新字新仮名) / 富田常雄(著)