新野しんや)” の例文
孔明はかねてから新野しんやの戸籍簿を作って、百姓の壮丁そうてい徴募ちょうぼしておいた。城兵数千のほかに、農兵隊の組織を計画していたのである。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄はただ今より即ち皇叔に附随して新野しんやの城へゆくであろう。汝は、あによめをいつくしみ、草廬そうろをまもって、天の時をたのしむがよい。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに、君には、新野しんやの地にもまだ日浅く、周囲には荊州の武弁ぶべん、都県の俗吏しか近づいていませんから、ご存じないのは当然です
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すでに彼の大軍は彼の命を奉じて、新野しんや、白河、樊城はんじょうなど、一挙にほふるべく大行動に移ろうとした時である。帷幕いばくにあった劉曄りゅうようが切にいさめた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「では、新野しんやにおる玄徳は、同宗どうそうえいだし、わしの外弟おとうとにもあたる者。彼を請じて、大宴の主人役とし、礼をとり行わせたらどんなものだろう」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
檣頭しょうとう船尾には幡旗はんき林立して、千櫓いっせいに河流を切りながら、堂々、新野しんやへ向って下江してきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義陽ぎよう新野しんやのものです」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)