散薬さんやく)” の例文
旧字:散藥
長官は、卓子のうえに広げられた散薬さんやくの紙包ほどのものを指さす。その紙のうえには、なんだかくろずんだ粉が、ほんの少量、ほこりのようにのっていた。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
枕元の朱塗の盆に散薬さんやくの袋と洋杯がっていて、その洋杯コップの水が半分残っているところも朝と同じであった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)