さらわ)” の例文
塗り立てて瓢箪形ひょうたんなりの池浅く、焙烙ほうろくる玉子の黄味に、朝夕を楽しく暮す金魚の世は、尾を振り立ててもぐるとも、起つ波に身をさらわるるうれいはない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)