“擱筆”の読み方と例文
読み方割合
かくひつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
科学と文学という題のもとに考察さるべき項目はなお多数であろうが、まずこのへんで擱筆かくひつして余は他の機会に譲ることとする。
科学と文学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
偶々たまたま感じ候故ついでに申上候。荒木令嬢の事、かく相迎あいむかえ候事と決心仕候。しかし随分苦労の種と存候。夜深く相成候故擱筆かくひつ仕候。草々不宣。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
なお彼の警戒すべき性格については、以上のほかいくらでも話があるように思うが、今日は疲れたから、これで擱筆かくひつしよう。
偽悪病患者 (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)