捨臺詞すてぜりふ)” の例文
新字:捨台詞
いづれお富と三七はよりを戻して、デレデレして居るやうな氣がしてならないから、——氣をつけろ、——とか何んとか、捨臺詞すてぜりふを殘して退散してしまひましたが——
(みな/\捨臺詞すてぜりふにて茶を飮む。奧にて双盤の音きこゆ。花見の男女は奧を見る。)
箕輪の心中 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
又五郎は少し間が惡さうに、ガラツ八の頭から捨臺詞すてぜりふを浴びせて家の中へ引込んで了ひました。
助十と助八は捨臺詞すてぜりふにて鬪つてゐる。雲哲と願哲は思案して、權三の家の土間から駕籠を持ち出し、與助も手傳ひて、よき隙を見て助十と助八のあひだに突き出し、その駕籠をかせにして二人を
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)