捕吏とりかた)” の例文
有名の和蘭おらんだ医師高野長英が姓名を変じて青山百人まち(現今の南町六丁目)にひそみ、捕吏とりかたにかこまれて自殺したのは、嘉永三年十月の晦日みそかである。
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「清川八郎でも、殺されるのだからのう。吾等とて、いつ何時、捕吏とりかたの手でやられるかも知れん——こうしておけば、わしの志だけは、判るであろう」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「洩れたものなら、もう捕吏とりかたが来ておらなくてはならん筈だ。洩れたのではない」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
軒下、家の横に忍んでいた捕吏とりかたが、足早に、近よって来た。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)