振起ふりおこ)” の例文
「えーと、こーつ」阿Qは彼の話が途切れたひまに精一杯の勇気を振起ふりおこして口をひらいた。だが、どうしたわけか洋先生と、彼を喚ぶことが出来なかった。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
そこでまた勇気を振起ふりおこして草をとる。一本また一本。一本れば一本減るのだ。草の種は限なくとも、とつただけは草が減るのだ。手には畑の草をとりつゝ、心に心田しんでんの草をとる。
草とり (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
そこでまた勇気を振起ふりおこして草をとる。一本また一本。一本除れば一本るのだ。草の種は限なくとも、とっただけは草が減るのだ。手には畑の草をとりつゝ、心に心田しんでんの草をとる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)