担込かつぎこ)” の例文
旧字:擔込
で、検死が始まる。警察医らしい男が傷口を検査する。一通り済むと直ぐに死体は博士邸へ担込かつぎこまれて了う。傍観者の眼には、きわめて簡単に、事は落着したようであった。
一枚の切符 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
女の行路病者が担込かつぎこまれて来た、医者に見せると重い肋膜で、すでに手おくれになつてゐ、遂に死亡して了つたが、その次の日、彼女をたすけて連れて来た男が来て、一度面会させてくれと云ふので
釜ヶ崎 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)