折焚柴おりたくしば)” の例文
故川田甕江おうこう先生は、白石はくせき鳩巣きゅうそうてた書翰しょかんと『折焚柴おりたくしばの記』に浪人越前某の伝を同事異文で記したのを馬遷班固の文以上にめたが
白石はくせき先生の『折焚柴おりたくしば』を読みてそぞろに感ずる所あり、先生が若かりし日、人のさかしらに仕を罷めて浪人の身となりさがりたる時、老いたる父母を養ひかねて心苦しく思ふを人も哀れと見て
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
新井白石の折焚柴おりたくしばを読ませても、藤田東湖の常陸帯ひたちおびを読ませても、神尾にとっては一笑のしろでしかあるに過ぎないけれど、夢酔道人の「夢酔独言」ばっかりは、こいつ話せる! いずれにしても
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)