手慰てなぐさ)” の例文
新内がたりの〆蔵との馴れそめを打明け、あの人はお酒がよくないし、手慰てなぐさみもすきだし、万一の事でもあると困るから、体好ていよく切れたい。
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「まあ、そんなことかも知れません。その連中には女でも手慰てなぐさみをする者がありますからね。地道じみちなことで無くしたのなら、師匠もそんなに叱る筈はありません。なにか悪いことをしたのでしょうね」
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)