所由いわれ)” の例文
所由いわれを聞き「なるほど解りやした、当節かたりがはやるから、それで二重どりをさせねえ魂胆こんたん、よくしたものでごぜえやすねえ」
同様に例えば日本の短歌の詩形が日本で始めて発生したものと速断するのも所由いわれのないことであろうと思う。
短歌の詩形 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
幕府被管の武士は多く名家右族の後と称す、しかもその源たると、平たると、藤たると、橘たるとを問わず、ひとしく夷をもって目せらる。またきわめてその所由いわれなきに似たり。
武士を夷ということの考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)