戸鎖とざし)” の例文
料理店の、あの亭主は、心やさしいもので、起居たちいにいたはりつ、慰めつ、で、此も注意はしたらしいが、深更しんこうしかも夏の戸鎖とざし浅ければ、伊達巻だてまき跣足はだしで忍んで出るすきは多かつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
料理店の、あの亭主は、心やさしいもので、起居たちいにいたわりつ、慰めつ、で、これも注意はしたらしいが、深更のしかも夏の戸鎖とざし浅ければ、伊達巻だてまき跣足はだしで忍んで出るすきは多かった。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)