“戦野”の読み方と例文
読み方割合
せんや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜の戦野せんやから拾ッて来たと称して、物見組の一将校が、二人のかよわい者を連れ、おそるおそる尊氏の陣幕とばりへそれを告げに来ていた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これらの女性が世路せいろに耐えてきたたたかいも、戦野せんやの男どもに劣るものでなく、しかもこんな弱い群れは、武門という武門や公卿の深窓からもみな“時の波”にただよい出されて
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「宋先生、毎度毎度、出勢しゅつぜいの日には、あなたにばかり戦野せんやのご苦労をわずらわしてきた。しかしこんどこそは、この晁蓋が陣頭に立ってゆきます。どうか今回は留守をおねがい申す」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)