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成効
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せいこう
ふりがな文庫
“
成効
(
せいこう
)” の例文
旧字:
成效
彼女はそっと階子段を
上
(
のぼ
)
った。
柔婉
(
しなやか
)
な
体格
(
からだ
)
をもった彼女の足音は猫のように静かであった。そうして猫と同じような
成効
(
せいこう
)
をもって
酬
(
むく
)
いられた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「独吟」というものの
成効
(
せいこう
)
し難いゆえんはこれで理解されるように思う。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
筋の立った報告に
纏
(
まと
)
める段になると、自分の引き受けた仕事は
成効
(
せいこう
)
しているのか失敗しているのかほとんど分らなかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼女はその或物を
拈定
(
ねんてい
)
しなければならなかった。しかし彼女の努力は容易に
成効
(
せいこう
)
をもって酬いられなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は平生からよくこんな技巧を
弄
(
ろう
)
してその
成効
(
せいこう
)
に誇るのが
好
(
すき
)
であった。自分をわざわざ電話口へ呼び出して、そのうちきっと自分を驚かして見せると断ったのは彼である。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
いかにして異性を取り扱うべきかの修養を、こうして叔父からばかり学んだ彼女は、どこへ嫁に行っても、それをそのまま夫に応用すれば
成効
(
せいこう
)
するに違ないと信じていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
決心はしたようなものの、それでは今立っている所を動かないための横着と同じ事になるので、わざと
成効
(
せいこう
)
を度外に置いて仕事にかかった不安を感ぜずにはいられなかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
当人の公言するごとく
佯
(
いつわ
)
りなき事実ではあるが、いまだに
成効
(
せいこう
)
の
曙光
(
しょこう
)
を拝まないと云って、さも苦しそうな声を出して見せるうちには、少なくとも五割方の
懸値
(
かけね
)
が
籠
(
こも
)
っていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
効
常用漢字
小5
部首:⼒
8画
“成効”で始まる語句
成効者