“懸出”の読み方と例文
読み方割合
かけだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この城の一方が天龍川に臨んでいるので、飲料その他、城兵の生命とする水は、城壁の一端から懸出かけだしてある井楼せいろうに車をかけ、井戸水を汲むように川から上げていたものである。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こころよい薬草のにおいに、眠りを誘われて、手足の先にまで、れぼったい疲れが出て来たが、山で生れ、山で育った武蔵には、この谷間の懸出かけだし小屋に、一応、うなずけないものがあった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして簡単な寝小屋はまた、次の日のうちに、絶壁へ懸出かけだして組むのであった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)