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惨苦
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さんく
ふりがな文庫
“
惨苦
(
さんく
)” の例文
また宗教として人間苦の体験が必須の条件であるというならば、
饑饉
(
ききん
)
と
疫病
(
えきびょう
)
との頻発する当時の生活には、人生の
惨苦
(
さんく
)
は欠けていないと答えることができる。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
幼い時から、あらゆる人生の
惨苦
(
さんく
)
と戦って来た一人の女性が、労働力の最後の
残渣
(
ざんさい
)
まで売り尽して、
愈々
(
いよいよ
)
最後に売るべからざる貞操まで売って食いつないで来たのだろう。
淫売婦
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
生活の
惨苦
(
さんく
)
に沈む世の親たちが
愛
(
いと
)
し
子
(
ご
)
を殺す心の切なさが今こそ、しみじみとわが心に迫る。私の幸福は、わが子への愛情の中に
穢
(
けが
)
れの意識をまじえないことにある。妻は私にとっては神様だ。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
一年余の
惨苦
(
さんく
)
も、生涯の不具となった身も、
悉
(
ことごと
)
く忘れてなおその上にも
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
惨
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“惨苦”で始まる語句
惨苦者