悲調ひちょう)” の例文
と、咲耶子さくやこのいるおかの上から、悲調ひちょうをおびた笛の一声ひとこえ高く聞えたかと思うと、いままでワラワラ逃げまどっていた野武士のぶしたちの影は、忽然こつねんとして、草むらのうちにかくれてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)