悪痛いた)” の例文
身に悪痛いたみを感ずるような寒気が沙原に降る。怖れとおどろきにいずれの方角を撰ぶという余裕がなかった。彼は闇の中に幾たびかつまずいた。そのたびに柔かな沙地にひざまずいた。最後に、急な崖から転倒した。
薔薇と巫女 (新字新仮名) / 小川未明(著)