思慮かんがえ)” の例文
けれどもそこは小児こども思慮かんがえも足らなければ意地も弱いので、食物を用意しなかったため絶頂までの半分も行かぬうちに腹はって来る気はえて来る
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
思慮かんがえが、ドドドとの底へ滅入めいり込む、と今度は、戸棚のおおいまとまって、白い顔にはならない替りに、窓の外か、それとも内か、ひらきの方角ではなしに、何だか一つ、変な物音……沈んだ跫音あしおと
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
というに得三こうべを傾けやや久しく思慮かんがえいたるが、それにて思い当りたり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)