思切おもいきり)” の例文
一体が何事にも執念しゅうねく、些細な日常瑣事にすら余りクドクド言い過ぎる難があるが、不思議に失明については思切おもいきりかった。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
時節は五月雨さみだれのまだ思切おもいきり悪く昨夕ゆうべより小止おやみなく降りて、欞子れんじもとに四足踏伸ばしたるねこものうくしてたんともせず、夜更よふけて酔はされし酒に、あけ近くからぐつすり眠り
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)