快濶さばけ)” の例文
彼程あれほど淡泊さつぱりとして、快濶さばけた気象の細君で有ながら、左様そんなことを気にるとは。まあ、あの夢といふ奴は児童こどもの世界のやうなもので、時と場所の差別も無く、実に途方も無いことを眼前めのまへに浮べて見せる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)