御聞済おききずみ)” の例文
旧字:御聞濟
へい、その事に就きまして、唯今はまた飛んだ手前勝手な御難題、早速御聞済おききずみ下さいまして何とも相済みませぬ。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私がわざわざ飛んで来た甲斐かいがない。小野うじにもだんだん事情のある事だろうから、まあせがれの通知しだいで、どうか、先刻御話を申したように御聞済おききずみを願いたい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
貸して苦しくないと御聞済おききずみになったから、今日その御金を請取うけとりたいと云うと、奉行は不審をいだき、ソレは何時いつの事だか知らぬがマダそのすじから御沙汰さたにならぬと妙な顔色かおして居るから
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)