“後白浪”の読み方と例文
読み方割合
あとしらなみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
獅子が並んでお辞儀じぎをすると、すたすたと駈け出した。後白浪あとしらなみに海のかたくれない母衣ほろ翩翻へんぽんとして、青麦の根にかすく。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そうら見ろ、隠したって駄目だ、お前は両国で、後白浪あとしらなみといって、関相撲を取っていたあれだろう、しらぱっくれても、こっちには種があがってるぞよ」
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あいつ、俺の意中こころを知ったら、よもやああまでまこうとはしなかったろう。いや、それを感づいたればこそ、あんなに智恵を絞って後白浪あとしらなみと逃げたのかもしれぬ。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)