後景はいけい)” の例文
めちゃくちゃにいじるのを御寛容くださるし、松岡映丘まつおかえいきゅう氏は、後景はいけい、衣装を全部引きうけ、仲間になって下さった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
湯屋ゆやより、もちっとのびのびした自由の天地だ。まず各自めいめいの家が——家並が後景はいけいになって天下の往来が会場だ。
高座の仕掛けは、その頃はやった何段返しとかいうので、後景はいけいが幾段にも変るのだった。場内が暗くなると行燈のそばに幽霊が立っている。青テルの人魂ひとだまが燃えゆれる——
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)