“形許”の読み方と例文
読み方割合
かたばか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌朝あくるあさは、グツスリと寝込んでゐる所をお八重に起されて、眠い眼をこすり/\、麦八分の冷飯に水を打懸ぶつかけて、形許かたばかり飯を済まし、起きたばかりの父母や弟に簡単な挨拶をして
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
人事僅に至らぬ處あるが爲に、幾百千の人が、一とほりならぬ苦みをすることを思ふと、斯の如き實務的の仕事に、只形許かたばかりの仕事をして平氣な人の不信切を嘆息せぬ譯にゆかないのである。
水害雑録 (旧字旧仮名) / 伊藤左千夫(著)