弾指だんし)” の例文
支考に続いて惟然坊ゐねんばうが、墨染の法衣ころもの裾をもそりと畳へひきながら、小さく這ひ出した時分には、芭蕉の断末魔も既にもう、弾指だんしの間に迫つたのであらう。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
天人の悲嘆 尊者は弾指だんし三たびに及んでもはや我を死刑に処せよという合図を致しましたが
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)