度々たんび)” の例文
ええそれァ、大抵じゃありませんよ。何しろ、あなた、月謝ばかりが毎月まいげつ一円、本代だって試験の度々たんびに二、三円じゃききませんしね、それに夏冬ともに洋服を
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
女房や店の小僧どもの手前もあれば慶三は来る度々たんびもう今夜ぎり、明日からは決して宿とまらずに帰ろうと堅く心に誓いながら、宵に一杯やって二階の六畳にしけこむと
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
なにしろ、あなた、月謝げつしやばかりが毎月まいげつ一円、本代だつて試験の度々たんびに二三円ぢやきゝませんしね、れに夏冬なつふゆともに洋服を着るんでせう、靴だつて年に二足は穿いてしまひますよ。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)