“府尹”の読み方と例文
読み方割合
ふいん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのあくる朝の事だ。善後の処置について御相談したい事があるからというので、釜山府尹ふいん官舎の応接間に呼び付けられてみると、どうだい。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
獄は、開封かいほう奉行所の構内にある。時めく高家から下げられた罪人だし、罪状云々しかじかとあっては、ただ、首斬れといわぬばかりな囚人だ。しかし府尹ふいんの職として、そうもならない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここは全南の都で町々はにぎわう。私たちは泉屋旅館に旅装を解いた。夜は料亭春木楼で松本知事主催の歓迎宴が吾々のために設けられた。知事始め、内務部長、府尹ふいん、その他光州知名の紳士列席。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)