序破急じょはきゅう)” の例文
甲野さんが「無絃むげんの琴をいて始めて序破急じょはきゅうの意義を悟る」と書き終った時、椅子いすもたれて隣家となりばかりを瞰下みおろしていた宗近君は
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
序破急じょはきゅう甲音かんおんせい揺韻よういんをゆるくひいて初甲しょかんにかえる、勘助流かんすけりゅう陣貝吹じんがいふき、「ヘンアリニツクベシ」のあいずである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さいぜんあれほど人間味を発揮した序破急じょはきゅう、あれが道庵先生の声でなくて何である。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)