幹子みきこ)” の例文
幹子みきこ目蓋まぶたは、もう開けられないほど重くなって来ました。けれどお月様は、やっぱり窓からお母様や幹子の寝床をてらしました。
(新字新仮名) / 竹久夢二(著)
と、妹の幹子みきこに援けられながら、雪の中へ歩いて来た。肩を丸くつつんでいるみのの厚さにも、雪の冷えを胎児に及ぼすまいとする心づかいが見えていた。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幹子みきこは、このごろ田舎いなかの方から新しくこちらの学校へ入ってきた新入生でした。髪の形も着物も、東京の少女にくらべると、かなり田舎染みて見えました。
大きな蝙蝠傘 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
幹子みきこは、産婦の姉の枕元へ、そっと告げた。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日が暮れて子供たちが寝床へゆく時間になったのに、幹子みきこは寝るのがいやだと言って、お母様を困らせました。
(新字新仮名) / 竹久夢二(著)
ある日、幹子みきこは学校へゆく途中で、この口のわるい連中に出会いました。むろんこの時、幹子は例の蝙蝠傘こうもりがさを持っていたので、たちまちそれが冷笑の的になりました。
大きな蝙蝠傘 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)