年輩とし)” の例文
一人は妻なるべし對するほどの年輩としにてこれは實法じばふに小さき丸髷をぞ結ひける、病みたる人は來るよりやがて奧深に床を敷かせて、括り枕につむりを落つかせけるが
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何処どこから現われたのかすこしも気がつかなかったので、あだかも地の底から湧出わきでたかのように思われ、自分は驚いてく見ると年輩としは三十ばかり、面長おもながの鼻の高い男、背はすらりとした膄形やさがた
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)