“幡多(はた)” の例文
曽我の母が落人(おちゅうど)になって来ていたということも、この辺ではよく聞く話なのであります。(大海集。高知県幡多(はた)郡津大村)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
佐川へ帰ると大いに土佐の国で採集せねばいかんと思い、佐川から西南地方の幡多(はた)郡一円を人足を連れて巡り、かなりの日数を費して、採集して歩いた。
実子のないものは配処に於いて介補(かいほ)として二人扶持を下し置かれ、幡多(はた)中村の蔵から渡し遣(つか)わされると云うのが三つである。九人のものは相談の上、橋詰を以て申し立てた。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そういう、西洋のえらい医学の大家の夢にも知らない療養法を須崎港(すさきこう)の宿屋で長い間続けた。その手術を引き受けていたのは幡多(はた)生まれで幡多なまりの鮮明なお竹(たけ)という女中であった。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
土佐の旧記『大海集(たいかいしゅう)』に幡多(はた)郡塩塚村の里の平城を記し、北の山城切三方低く遠近の流れあり。エノハナを築きてはヌマとなりまんまんたる地なるべし。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
明治十四年(1881)私が二十歳の時の九月に、植物採集のため同国幡多(はた)郡佐賀村大字拳(こぶし)ノ川(かわ)の山路を通過した際その辺で実見したが、しかしそれは敢えて別種なクリではなかった。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
土佐の幡多(はた)郡では方言をミズヨリ、同郡檮原(ゆすはら)村ではまたミズヨロというそうだが(川口氏)、『本草啓蒙』には既に山城の一部でも、ミズヨロということを録しているから
土佐幡多(はた)郡橋上村大字野地字片平山
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ヒガンボウズ 土佐幡多(はた)郡
イタズリ 土佐幡多(はた)郡