“幕閣”の読み方と例文
読み方割合
ばっかく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幕閣ばっかくのうちでも、奏者衆そうしゃしゅうといえば、若年寄わかどしよりの次席である。小笠原左近将監おがさわらさこんしょうげんは、その奏者衆たるうえに、寺社奉行じしゃぶぎょうの重職をかねていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十代雅楽頭忠恭うたのかみただやすは、四年前の延享二年、譜代の小大名どもが、夢にまであくがれる老中の列にすすみ、御用部屋入りとなって幕閣ばっかくに立ち、五十万石百万石の大諸侯を
無惨やな (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
譴責は解かれたものの、あれ以来、幕閣ばっかくの上司たちにとって、多門伝八郎の存在は、決して快いものでなかった。とかくに不首尾つづきが生じた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)