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常樂院
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じやうらくゐん
去程に
常樂院の小姓次助佐助の
兩人は
己が命の
危きをば知よしなく
山案内として大膳吉兵衞左京の三人を
ば受取一先
美濃國へ立歸らんと天一坊は大膳
右門遠藤屋彌次六との三人を同道して
常樂院へ歸り來りて右の
首尾を物語れば常樂院もさらば
拙僧も一
目論して見よと
庚申待を
構ゆる
手續に掛らんとて常樂院の
別懇に
南藏院と
云江戸
芝田町に
修驗者あれば此者方へ
常樂院の
添状を持せ
本多源右衞門に金子を渡し
先江戸表へ下しける源右衞門は道中を