常居つねい)” の例文
……気がつくと常居つねいの間に坐っていた。松尾がたらいへ湯を取って、自分の両手を清めて呉れていたが、そうしながら松尾がひどく震えているので、菊千代はかえっておちつきをとり戻した。
菊千代抄 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そこは八帖ほどの、書院窓の付いた部屋で、周防の常居つねいの間という感じだった。二人がはいったとき、安芸のうしろにいた一人の若い女が、立って、こちらへ目礼をして、静かに出ていった。