帝釋たいしやく)” の例文
新字:帝釈
も少し上つて茅戸のひらに出るとしりへに女貌によほう帝釋たいしやく大眞名子おゝまなこ、太郎の山々がずらりと列ぶ。殊に女貌の美しさは表から見た比ではない。
黒岩山を探る (旧字旧仮名) / 沼井鉄太郎(著)
されば女人によにんの御身として、かかる濁世末代ぢよくせいまつだいに、法華經を供養しましませば、梵王ぼんわう天眼てんがんを以て御覽じ、帝釋たいしやくたなそこを合せてをがませたまひ、地神ちしん御足みあしをいただきてよろこ
北は鬼怒川の谷を越して、連山重疊した會津の帝釋たいしやく山脈さんみやくと相接してゐる。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
其れから長い金山道を上つて、金山上のコマツみねの鐵索の側に立つて、黒岩、鬼怒、臺倉だいぐら帝釋たいしやく、田代、鹽原の山、女貌等を泌々と眺めた。
黒岩山を探る (旧字旧仮名) / 沼井鉄太郎(著)