岸和田きしわだ)” の例文
泉州せんしゅう岸和田きしわだの孫兵次(中村一氏かずうじ)へ、これも念のため、黒田官兵衛、生駒甚助、明石与四郎などの手勢六、七千を加勢として送りつけておくことも」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二度目に巡見した時は、城内の士卒の外に、尼崎あまがさき岸和田きしわだ高槻たかつきよどなどから繰り出した兵が到着してゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
根来ねごろへ、根来へ、とそれは奔河ほんがをなして行く。早くも、根来の衆徒は、諜報ちょうほうにこぞり立って、泉州せんしゅう岸和田きしわだ附近から、千石堀せんごくぼり積善寺しゃくぜんじ浜城はましろなどにわたって、とりでを構え
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山を降り、村の道が尽きると、やがて岸和田きしわだの町へついた。さっき、伊織が山から見た海は、和泉いずみの浦であったのだ。人間の多い町中を歩くうち、伊織は、母娘おやこの連れにも馴れて
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)