山輿やまごし)” の例文
客舎を出ると、宋万そうまんが騎馬で迎えに来るのに会った。七台の山輿やまごしかついだ山寨さんさい手下てかが、七名の客を乗せて、山ぞいをうねり、峰道を越え、やがて南山の一亭へと運んで来た。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つぎの日、洪は暁天に旅館を立ち、州門から八十支里(六町=一里)もある西南の大岳たいがくを望んで行った。案内の州役人らの次に、彼は山輿やまごしにゆられ、部下百騎は勅使旗をささげていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)