山端やまばた)” の例文
君子がものごころのつく頃には祖母と二人で、ある山端やまばたの掘っ立て小屋のような陋屋ろうおくに住んでいた。どこか遠い国から、そこに流れてきたものらしい。
抱茗荷の説 (新字新仮名) / 山本禾太郎(著)
(や、えいとこさ。)と、草鞋わらじの裏が空へかえるまで、山端やまばたへどっしりと、暖かい木の葉に腰を落した。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)