山時鳥やまほとゝぎす)” の例文
薫風くんぷうに素袷の袂を吹かせて、江戸の風物は一番嬉しいときですが、仕事となると、町々の青葉にも、山時鳥やまほとゝぎすにもこだはつては居られません。
うすらぐべきよしもなくて、をうみ梅實うめおつおともそゞろさびしき幾日いくひ、をぐらきまどのあけくれに、をちかへりなく山時鳥やまほとゝぎすの、からくれなゐにはふりでねど
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)