大伴旅人の妻が死んだ時、山上憶良やまのうえのおくらが、「日本挽歌」(長歌一首反歌五首)を作って、「神亀五年七月二十一日、筑前国守山上憶良上」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ゆえにこれを根拠こんきょとして、山上憶良やまのうえのおくらんだ万葉歌の秋の七種ななくさの中のアサガオは、桔梗ききょうだといわれている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
山上憶良やまのうえのおくらのカスユ酒もやはりこれであろう。福井県の坂井郡などで、酒の粕をヨカンベイというのは、やはりこの用途のためにできた名で、隠語でないまでも、恥を包む戯語であろうと思う。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
巻八にある山上憶良やまのうえのおくらの有名な
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
大伴家持作、慕勇士之名歌一首で、山上憶良やまのうえのおくらの歌に追和したと左注のある長歌の反歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
秋の七種ななくさの歌は著名なもので、『万葉集』巻八に出て山上憶良やまのうえのおくらが咏んだもので、その歌は誰もがよく知っている通り、「秋のきたる花をおより、かき数ふれば七種の花」
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
歌の左注に、山上憶良やまのうえのおくら類聚歌林るいじゅうかりんに、一書によれば、戊申年つちのえさるのとし、比良宮に行幸の時の御製云々とある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)