屑籠くづかご)” の例文
それで僕が六号活字を受持つてゐる時には、性質たちくないのは、大抵屑籠くづかごほうり込んだ。此記事も全くそれだね。反対運動の結果だ
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これがなければ、どんな通俗小説も市場価値においては、紙屑かみくづ同然である。現に、今日楽しんで読まれさへすれば、明日は屑籠くづかごに投込まれても本望だと揚言してはばからない作家がある。
屑籠くづかごちあけさせて、一々いち/\り分けて、本当にひどい目にひましたよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
屑籠くづかごの中からも出て鳴く蚊かな
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)