小妖精しょうようせい)” の例文
その光るものとはどんなものか、誰にも解らなかったが、とにかく、小妖精しょうようせいは熱心にそれを求め、そのために生き、そのために死んでいったのだった。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それからまた池にはいったと思うとせわしなく水中にもぐり込んでは底のどろをくちばしでせせり歩く。その水中を泳ぐ格好がなかなか滑稽こっけい愛敬あいきょうがあり到底水上では見られぬ異形の小妖精しょうようせいの姿である。
あひると猿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)