小型こがた)” の例文
旅づかれで家に帰って休もうとでもする場合には、驢馬の首や脚をぽきぽきと折り曲げて畳み、便利な小型こがたに形をかえて持ち運んだそうです。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
朝食前に彼女が何うしてゐるのか知らなかつたが、食後、彼女は時間を規則正しい部分に割り當てゝゐた。日に三度彼女は小型こがたの本を勉強した。
ポケットにかくしておいた銀色の小型こがたピストルをにぎって、博士は二階にかけあがった。署長がそのあとにつづいた。
若者わかものは、時計とけいして、主人しゅじんせました。小型こがた銀側時計ぎんがわどけいで、ぎんのくさりがついて、それに赤銅しゃくどうでつくられたかざりの磁石じしゃくが、べつにぶらさがっていたのでした。
般若の面 (新字新仮名) / 小川未明(著)