“封傳”の読み方と例文
読み方割合
てがた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
媼はその血に筆を染めて我にわたし、「ゆく拿破里ナポリ」と書して名を署せしめて云ふ。好し好し、法皇の封傳てがたに劣らぬものぞとて、懷にをさめつ。
されど封傳てがたなくして、いかにして拿破里には往かるべきぞ。又縱令よしやかしこに往き着かんも、識る人とては一人だに無き身の、誰に頼りてかなりはひをなさん。
われは漸くにして媼のたまものを見ることを得き。その一通の文書は羅馬ロオマ警察封傳てがたにして、拿破里ナポリ公使の奧がきあり。旅人の欄には分明に我氏名を注したり。