宿縁しゅくえん)” の例文
『これが不思議な宿縁しゅくえんでなくて何としよう。——海野甚三郎の介錯人は、かくいう平四郎に吩咐いいつけられましたぞ』
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そちにも、若者にも罪はない、これはくすしき宿縁しゅくえんとしか思われない、早く処断しよう。」
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
お次は、何という宿縁しゅくえんか、妻ともなく、その貧苦とたたかって
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「貴僧とそれがしとは、思えば不思議な宿縁しゅくえんだな」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)