宿々しゅくしゅく)” の例文
その宿々しゅくしゅくにあたる入間川、所沢(古くは野老沢ところざわとも書く)、恋ヶ窪などには、例外なく、遊女のねぐらもあったし、また立川には、当時
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さて充分の配備を為し終った秀吉は、木の本から大垣までの宿々しゅくしゅくに、駿馬を夫々置いておいて、自らは信孝包囲軍の指揮の為に、賤ヶ岳を去った。
賤ヶ岳合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
宿々しゅくしゅくのやどに着けば、ところの傾城けいせいを総揚げにして騒ぐなど、人もなげな大行楽で立って行った。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
好んで馬の背にゆられてゆく老公を、宿々しゅくしゅく、誰あって、老公と知るひとはほとんどない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)